多読教育研究会(2)

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2011年12月10日(土)におこなわれた「多読教育研究会」の第2弾です。今回は、福岡女学院中学・高校の坂本彰男先生の実践報告のうち、印象に残った点についてのメモです。話をうかがうたびに、坂本先生の熱意とまめさには頭が下がります。多話・多書によるアウトプットをとおして、学生*1のライティングの能力を高めているというのはすごいと思います。

  • 多読

多読授業で必要な図書の冊数は生徒数の5倍(武庫川女子中高の安福先生の報告より)

読み聞かせ(学生同士)は盛り上がる

10万語、30万語、50万語、100万語などの節目に多読認定書を授与

1冊あたりの語数(word per book:読了総語数÷読了総冊数で計算)と成績には相関がみられることから、力をつけさせるにはword per bookを上げていくことが重要。続ければ続けるほど、長い本を読めるようになる。語数の壁は本の開拓をすることでカバー。*2

  • 多話

「片言(単語やフレーズ)でもよい」、「間違えてもよい」、「日本語交じりでもよい(ただし発音は英語っぽくする)」というルールで、とにかく喋らせる。話した英語の語数をカウントし、評価。

  • 多書

「辞書を引かない」、「間違えてもよい」、「日本語交じりでもよい」というルールで、とにかく書かせる。やはり、書いた英語の語数をカウント。

多書の内容は、”Essay Writing”、”Creative Writing”、”Diary”あるいは”Twitter Writing”

普段の英作文は一切添削せず、定期考査で出題するessayのみテスト前に添削

最初のうちは量のみで評価し、添削は一切おこなわない

書けるようになってきたら、文章構成を中心に添削。さらに書けるようになってきたら、文法やスペリングも添削

採点は最初はゆるく、長く書けるようになったら広げていく。

*1:進学コースではない子たちというのが、またすごい

*2:私の授業では、2000語程度のものまでは進んで読むが、それ以上の語数となるとなかなか手を出してくれないという状況が起こっています(FRLを読破した学生などに、PGR、CER、OBWのLevel1やPage Turnersをすすめても「長い」と言って乗り気になってくれないのです)。その状況を「語数の壁」として質問をさせてもらいました。結果的には、YL1代前半で2500語前後の本の開拓という課題をもらうということになりました。

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